季節感のない地域で季節についての単語は覚えにくい

この週末は、異常なほどの暖冬だった沖縄も、寒波の影響を受けて寒くなりました。といっても、レッスンでの子どもたちの服装は薄着です。なのに、寒い寒いと言っている様子が、微笑ましくもおもしろいです。


その子どもクラスですが、レッスン用のテキストにはこんな文面が出てきて、実を言うと困っています。(テーマは、服装)

- What do you wear in summer? (夏には何を着ますか?)

(CD) - I wear a T-shirt, shorts, and a hat. (Tシャツ、半ズボン、帽子を着ます。)

自分のことについて練習してみよう!というと、大体こんな答えが返ってきます。

- I wear a T-shirt, shorts, and sandals. (Tシャツ、半ズボン、サンダルを着ます。)

よくできました。ということで次。

- What do you wear in winter? (冬には何を着ますか?)

(CD) - I wear a sweater, and a coat. (セーターとコートを着ます。)

同じように自分のことについて練習してみよう。というと、こんな答えです。

- I wear a T-shirt, shorts, and sandals. (Tシャツ、半ズボン、サンダルを着ます。)


一番初めに聞いたときは、聞き間違えかと思いました。夏と同じ答えだよとつっこみたくなるところですが、英語がわからないのではなく、事実として、彼らの冬と夏の服装が変わらないのです。


こんなこともありました。(テーマは果物)

- What do you eat in winter?  (冬には何を食べますか?)

(CD) - I eat apples in winter. (冬にはリンゴを食べます。)

ある生徒ちゃんの答えはこうでした。

- I eat watermelons in winter. (冬にはスイカを食べます。)

特に今年は暖かかったので、つい先日まで店頭でスイカを見かけることはありました。この答え、違和感はあるけど間違いじゃない。

でも、無理矢理、「リンゴは冬だけじゃないかな?」とCDと同じ答えを促すと「年中、売られてるよ〜」のお答え。確かにそうです。


「季節」は身近なテーマにも見えますが、私にとってレッスンで扱う項目としてはハードルが高いのです。沖縄では、四季の移り変わりがあまり身近ではないからと言えると思います。「秋の紅葉」についても、もみじって何?と聞かれるし、紅葉で葉っぱの色が変わることは、テレビで見るどこか遠くの地域でのこと、近くではほとんど見ることのできないことなのです。

このように、生活に密着していない言葉は概念として理解しがたいので、外国語として吸収するのはとても難しいというのは当然のことと言えるでしょう。四季が出てくるページは、必要だと思いつつも、さらりと流しているのが現状です。


余談ですが、「雪」についての憧れは強いらしく、snowy (雪が降っている) という単語は、どの子もすぐに覚えてくれます。逆に、沖縄は曇りが多い地域ですが clowdy(曇っている)という単語は、定着するのに時間がかかるようです。音の馴染みやすさも一因かもしれませんが、おもしろいなと思っています。


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