小さな気づき力の積み重ねが大きな実へ
英語のレッスンをしている中で、特に小学生が相手のときに感動することのひとつに、「そこに目をつけるのか!」という彼らの気づきがあります。
例えば
①動詞の否定文の短縮形を学習していたときのこと。
「"will not" は "willn't" にならないのはなぜ?」と聞かれました。
こちらは、英語史の話。will は、元来welle→ool→woll→willと変化していったらしく、否定の短縮形はwoll not とwill not の両方あったようです。その2つの対立の結果 woll notが勝ち、短縮形 wolln't の ll の音が後ろの n に同化して won't に変形したそうです。(参考OED)
②時と場所の表現は、文の後ろにくるという項目を学習していたときのこと。(必ずしも文の後ろに来るわけではありませんが、この単元では、この表現方法での学習でした。)
"The cat is sleeping below the window. (窓の下でネコが眠っています。)"
という文を見て、「【窓の下】と【ネコが眠っている】の順番が、日本語と英語で反対になってるよ」とツッコミを受けました。
③短文の読みを練習していたときのこと。(フォニックスはほぼマスター済み)
「"c"は [k] 音なのに、"dancer"の"c"は[s]音になってるの? eが後ろについてるから?」
その後、 c +母音(ca-can / ci-city / cu-cucumber / ce-century / co-cocoa)で検証してみたら、ci とceが [s]音になるのかな? という(今のところ)の結論を導き出していました。
気づくということは、今までの知識を総動員して疑問点を出すということ。自分で気づいたものは忘れない。そして新たな気づきへ、その気づきたいが新たな意欲へ繋がる。
この好循環が、学習に働いているのだと思います。
そして、その「気づき」に対し、「気づけなくなっている」ことに、大いに反省しました。私にとって、その「気づき」は「あたり前」になってしまっているということなのでしょう。
英語に触れる際、初めての音、初めての言葉(単語)、初めてのルール(文法)など、初めてが多い子どもたちに対して、いつも、私が初めて触れたときの気持ちを思い出しながら、一緒に歩みを進めて行きたいと思っています。「気づける」自分でありたいと、ここのところ改めて思わされました。
しばらくブログからも遠ざかっていました。日々の小さな気づきを、また書き綴って行きたいと思います。
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