日本語の味わい
日本語から英語に訳せない言葉があります。
英語から日本語に訳せない言葉があります。
それは、その言葉の持つ微妙なニュアンスや音の響きが表す部分であり、それが、その言葉独特の味わいや良さなのだと思います。
翻訳の醍醐味とは、それを理解し、どうにかしてしっくり来る言葉を選び出すことだと思っています。
日本語から英語にどうしても訳しきれない言葉の一つとして、月の名前があると思います。暦についてのツイッター(暦生活 @543life)から、月の言い方を抜き出し、対訳してみました。
新月:a new moon
二日月:two-day-old moon
三日月:a crescent moon
上弦の月:the waxing moon
十三夜:thirteen-day-old moon
小望月:night before the full moon
満月(望月):a full moon
十六夜:sixteen-day-old moon
立待月:moon-waiting in a standing position
居待月:moon-waiting in a sitting position
寝待月:moon-waiting in a lying position
更待月:moon-waiting late at night
下弦の月:the waning moon
晦:last day of the month
古来から受け継がれてきた月の満ち欠けを楽しむ日本の風習が、それぞれの名称に反映されているようです。そして、月に対する人々の気持ちまでもが込められているのだと思います。それこそが、言葉の味わいであり、この場合は、日本語にしか表すことのできないものなのでしょう。
これはほんの一例ですが、日本語の持つニュアンスまでを、日本語以外で表すというのは、なかなか難しく、挑戦的なことだと思います。
私の考える英語の味わいを表す言葉については、別の機会に書きたいと思います。
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