英語を手っ取り早く習得するために、必要なものとは

さあ、英語を勉強しようと思った時に、準備するものは何でしょうか? テキスト? CD? それらももちろん必要なのですが、なんといっても重要なものは「辞書」です。(辞書といっても、和英、英和、英々、逆引き、シソーラスなどいろいろありますが、まずは英和、和英から。)最近は、電子辞書や辞書アプリもありますが、できれば紙の辞書(もしくは、紙の辞書相当の情報が載っているもの)が望ましいと思います。


もう何年も前からなのですが、中学生や高校生のレッスンのときに、内心驚いていることがあります。それは、英和辞書を持っていない学生さんが、年々増えている(ような気がしている)ことです。どうやって、新出単語を学ぶのかを見ていると、教科書の後ろにある索引を調べているのです。正直、とてもがっかりします。


例えば、"grown" という新出単語が出てきたとします。索引には「育つ(grow)の過去分詞形」と載っているでしょう。grown の使い方の代表は、【受身形 "be動詞 + grown"】か【現在完了形 "have + grown"】です。しかし、機械的に「過去分詞形」と覚えても、別の機会に過去形 "grew" が新しく出てきたとしたら、よほどの記憶力がない限り、それが動詞の活用 "grow - grew - grown - growing" の過去形だとは結びつきにくいと思います。つまり、その調べ方では、その単語を理解したと言えるレベルまでに達することはできないと思うのです。


索引は、とても便利だとは思います。新出英単語が出てくる度に、教科書の内容に沿った日本語が簡単に調べられるので、内容がすぐに日本語で理解できるのは利点の一つかもしれません。ですが、新出単語が出てきたときに、知らなければならない情報は、意味だけではありません。読み方(発音記号)、品詞、名詞なら数えられるかどうか(数えられるなら複数形)、動詞なら活用形(現在形ー過去形ー過去分詞形ー現在分詞形)、意味、例文、その他(米語、英語、古英語など)などを知らなければ、次にその単語が出てきたときに使いこなすことはできません。そして、辞書には、これらの情報がほとんどすべて載っているのです。検索と辞書の情報量の差は明らかです。


英語だけでなく、何かを学習するということは、永遠に習い続けることではないと思います。習ったことを基に、能動的に吸収していかなければ、実力をぐんぐん伸ばしていくことはとても難しいと思います。

英語を能動的に学ぶには、辞書は必要不可欠なのです。どうやって読むか、どうやって使うのか、状況が違ったときにどうやって変化させるのか、同じ言葉を違う意味で使えるのか、すべて辞書が教えてくれます。辞書を使いこなせれば、英語の習得も効率的に手っ取り早くできるのではないかと思っています。英語を勉強し始めた学生の頃から、辞書と仲良くなってもらえれば、もしかしたら英語の楽しみも増えるかもしれないと思うのですが、いかがでしょうか。


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