日本語も難しい
英語と日本語では、成り立ちの違う単語(背景となる概念)がたくさんあります。また、文の構成、省略できる箇所もそれぞれ違います。なので、英訳、和訳すると難しいことがたくさん出てきます。
日本語で見られる助詞の省略も、その一つだと思います。「私、昨日服買いにモール行ったよ。」という文は、日常的な会話では特におかしくはないと思います。しかし、これを英語にするとき、"I yesterday buy clothes ... went to a mall." ?? のように(これは極端な例ですが)、文中の一つ一つの単語を英語にすることはできても、どうやってつなげていいのかわからなくなってしまうことはあると思います。これを「昨日、私は私の服を買うためにショッピングモールに行きました。」という日本語に直すと、"Yesterday, I went to a shopping mall to buy my clothes." という英語につなげることが、先ほどよりはスムーズにできるかもしれません。というのは、主語に対する動詞は何か、目的を表すために to不定詞を使えばいい、冠詞は何を使うのかなど、頭の中が整理されたからでしょう。
だからといって、こんな日本語を使って会話はしないと思います。しかし、参考書に出てくる例文の日本語訳は、わかりやすくするためにこのような「普段は使われない日本語」がたくさんあるのです。
もうひとつ、私が出てくる度にこれは使わないと言っている日本語が、感嘆文の例文に出てきます。感嘆文とは "What a beautiful flower (this is)!" や "How beautiful (this flower is)!" のような感動を表す文です。これらにつけられている日本語は「なんてきれいな花なのでしょう!」「なんてきれいなの!」です。お芝居でもなかなか耳にすることのないような表現ではないかと思います。
もしこれらを、普段使っている日本語に直すなら「わー、すっごくきれいな花だねー!」とか「とってもきれいじゃん!」みたいな感じではないでしょうか。この日本語と先ほどの英語が頭の中で結びついてこそ、この英文が使いたいときに使えるものになるのではないかと思います。参考書などで、普段使わない日本語が出てきたときに、自分だったら同じ意味で普段どのように話しているかということを、少し立ち止まって考えてみると、より使える表現が増えるかもしれません。
今日のレッスンで、ある新出英単語の意味を文中から推測してもらったところ「ジョートー」(沖縄弁で「優れている、良い」のような、品質などが中以上のときに使う言葉)と訳してくれました。おそらく、彼女はこの単語をこれからうまく使いこなすだろうと思います。
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