「あります」の主語ってなに?
ここのところ、大人のレッスンで「○○があります」という表現を使うことが、たまたま多かったので、そこで気付いたこと。
「英語は主語からです!」と口酸っぱく言っているので、作文されるときに「言いたいことの主語は・・・」と考えるクセがついたと言われることが増えてきました。嬉しいことです。
ですが、主語に困る文というものが、日本語にはあります。
1. 机の上には本が2冊あります。
主語は、「は」がついているから「机」かと思うと、"The desk is ーーー? " どうやって続けるんだろう?となってしまいます。では、「が」のついている「本」だとすると、"Two books are ーーー?" やっぱりよくわからない!!となってしまいます。
この場合、なにかの存在を示す "there is / are ..." を使います。参考書では「ある」「いる」と書かれている構文です。
2. There are two books on the desk.
「ある」「いる」という日本語では、主語になれる名詞のようには聞こえず、どちらかというと動詞のように聞こえます。there 自体には日本語の対訳がなく、「存在を示す」としか言いようがないです。英語と日本語の大きな違いの一つになることでしょう。
その違いのおかげで、それらの日本語が頭に浮かんでいる状態で、文頭に "there" を持ってくるというのは難しく、難しく感じるのも当然だと思います。
ただ、先ほどのように、文の主語になりそうなものを持ってきて、あれ?続かない?と思ったら、存在の there を思い出せるといいなと思います。
ロマンス語系(スペイン語、フランス語、イタリア語)には、"there" にあたるものがありますので、英語と日本語の言語群が違うことが、ここでもはっきりとわかります。このような、言語比較をしてみるのもおもしろいと思います。
今日は、子どものレッスンで、さらりとこの "there" の文を導入してみましたが、問題なくクリアしていました。「主語が・・・」とか「文構造が・・・」ではなく、そのままを受け入れ使いこなす子どもの頭の柔軟さには、いつも頭が下がります。
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