X'(エックスバー)理論についての真夜中の戯言
言語学の統語論の中に、X'理論というものがあります。統語論とは、文の規則を分析する分野で、その中の句構造規則とは、それぞれの語を品詞(任意のX)毎にわけ、それらがまとまり(句=XP)を成し、文を成していく構造についての規則です。X'理論とは、初期における伝統的な句構造規則では説明できない現象について、中間投射(バー=X')を想定して説明するという理論です。
X'理論では、この中間の過程が必ず必要なのですが、このX'とはなにかということを身近なものの例えで考えてみました。(真夜中に)
例えば、英語を学びたいという様々なタイプの人たちを、それぞれの品詞とし、英語に関するいろいろな知識、人間関係、社会環境とくっつくことにより、英語という面においてのその人を成すと考えると、X'とは?ということです。もしかすると、英語を教えるという立ち位置にいる自分は、英語を学びたい人が、英語を学び終わったとの目標となる姿になる中間的存在、つまりX'みたいなものかと思ってもみたのですが、言語学者の夫によると、それは違うようです。X'に役割はなく、ただの通過点のようなもの、ただ相手によって姿を変えられるものだとのことでした。英語を学ぶ通過点のような存在ではないのかと思ったのですが、役割がないということはX'にはなれないのかと思ったり。夫にとっては、X'はiPS細胞のような感じらしく、それも中間的な存在になるのかどうかとわからなくなったり。
そんなことを真夜中に思っていました。
上の例えは極端ですが、理論は、普段目にしているものを分析した結果であり、それを日常生活の他のものにあてはめてみると、難しそうな理論も身近なものになるかもしれないと思ったのでした。
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