「察してください」の日本語文化

先日、飲食店に行ったときのことです。

テーブルの上に、タバコの上に斜線の引いてあるサインのステッカーが貼ってありました。そして、そのマークの下に "Thank you" と書いてありました。その"Thank you" は「禁煙してくれてありがとう」の意味だとわかりました。

ですが、その意味を言語や国籍を問わず、ほぼ全員が即座に理解できるでしょうか。


そのようなマークについている文字といえば "No smoking" と書いてあるものを、よく見かけます。マークの意味の説明といったところでしょうか。「禁煙マーク→禁煙してください」というそのままの図式が文字に表現されています。

先ほどの "Thank you" を同じようにひもとくと、「禁煙マーク→(禁煙してください→禁煙してくれますよね?→禁煙してくれて) ありがとう」という図式になるのではないかと思います。マークに込められた最も重要なメッセージは、カッコの中にあるように思います。


日本語には、このように明記はされていないけれど、重要なメッセージを相手に察してもらうような表記が多々見受けられるようです。例えば、うちの近所では、道路脇に“〇〇美人多し”の看板がいくつか立てかけられています。これも、「美人が多い(かどうかはさておき!)→脇見運転注意」の注意喚起というメッセージが込められた看板といえます。街を見渡してみると、その他にもたくさんの表記を見つけることができると思います。

言語としての特徴の違い、そして言語を使う文化の違いといえると思います。
このような比較は、おもしろいですね。


************* 

「えいごなんでも屋」お問い合わせ先

Email : harmonious_aroma@yahoo.co.jp

Facebook : www.facebook.com/eigonandemoya(えいごなんでも屋)

Twitter : 中村和香子 @eigonandemoya

英語レッスン たまに翻訳「えいごなんでも屋」

言葉は気持ちを表します。 普段使う言葉だけでなく、英語でも気持ちを表してみませんか。 気持ちを言葉にするお手伝いします。

0コメント

  • 1000 / 1000