My all time best is … !
"My all time best among Hollywood movies is "The Goonies."
今までも、そしてきっとこれからも、私にとって最高のハリウッド映画といえば、「グーニーズ」なのです。1985年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ制作総指揮、クリス・コロンバス脚本の、アメリカを舞台にした少年たち(グーニーズ)の物語です。
家の屋根裏で伝説の海賊が残した地図を発見したグーニーズは、宝物を求めて洞窟探検に出かけます。海賊がしかけた罠にドキドキしたり、お宝を狙って追いかけてくるギャング団に命を狙われてハラハラしたり、グーニーズの友情にホロリときたり。始めから終わりまで、息つく暇もないストーリー構成です。大事なセリフも、笑いどころ、泣きどころも覚えてしまうくらい何度も見ている大好きな一本です。
先日、ひょんな事から、友人と映画の話になり、彼女もグーニーズが好き!ということがわかり、DVDを借りることになりました。その彼女は、高校生のときに、英語のセリフを聞き取ろうとがんばったけれど、わからないところがあって悔しかった。最近になってDVDを買ったら、英語字幕が読めるので、何を言っていたのかわかって嬉しかった。という話をしてくれました。
そういえば、私、英語字幕って見たことない・・・と思い、今回、英語音声+英語字幕、日本語音声+英語字幕の2パターンで、グーニーズを見てみました。
英語と日本語の比較をして、興味深かった表現を3つ挙げたいと思います。
① " Seen Adrienne?" 「ロッキーさんよ、女房は元気か?」
→登場人物(ブランド)が、額にヘアバンドを巻いてトレーニングしている姿を見て、友だち(マウス)が声をかけるセリフ。
英語から日本語への直訳は「エイドリアン(映画ロッキーに出てくるロッキー夫人)はどこ?」というところを、「ロッキーさん」と呼びかけ、しかも「エイドリアン」という名前ではなく「女房」といい「元気か?」との声かけにしているのは、日本語訳ならではの変換の工夫を感じました。
② booby traps しかけ
→探検中に海賊がしかけていた罠のことを "booby traps" と言っていました。
ただの traps ではなく、booby という修飾語をつけているだけで、静かな空間でブーブークッションを鳴らしてしまったときの気まずさまでもが想像できるような気がしました。日本語訳の「しかけ」の前にも、英語と同じように何か修飾語をつけたいところですが、それに当たる表現が、今のところ思いつきません。
③ Truffle Shuffle へそおどり
→登場人物(チャンク)が家に入れてもらうために、一芸を披露しろと言われていたときのセリフに出てくる言葉。日本語版のセリフでは「いつもの”へそおどり”をしろよー」。
直訳すれば、「トリュフかきまぜ」なのでしょうが、これは既存の言葉ではなく、言葉遊びから生まれた言葉だったのではないかと思われます。このシーンについては「友だちから、デブさを笑われるような動きをして」と言われてアドリブで演じた動きが、このへそ踊りだったと言われています。それを「へそおどり」という日本語と結びつけたのでしょう。
セリフの訳と言っても、直訳ばかりではなく、見ている人がすぐに理解できるような工夫がたくさんされていることがわかり、とてもおもしろい映画鑑賞の時間となりました。それぞれの母語話者の文化的背景までもが考慮されて、ひとつひとつのセリフが作られているのですね。
やっぱり翻訳っておもしろい!
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