食文化は特有単語を持つのかもしれない
身近にある言葉を英語で考える習慣をつけてほしいと、小学生と中学生のレッスンでは、給食の内容を毎回のレッスン始めに聞いています。給食の献立なので、ある程度のパターンもあり、この質問に慣れてきた生徒ちゃんは、自分の知っている単語を駆使して上手に答えてくれるようになっています。
ですが、日本語がそのまま英語になったもの、またはどうしても英語にならない日本語のものもたくさんあり、なかなか食べ物のメニューは難しいと思わされています。
特に、沖縄独特のメニューなどは、一言では英語にはならず、かといってだらだらと説明するのも難しいので、時には、日本語を話しているのか英語を話しているのかわからないまま、給食説明タイムが終わることもあります。
例えば、「おかず」。野菜炒めと卵焼き(乗っていない場合もあり)のメニューを食堂などではこう呼びます。"fried vegetables" では、あの「おかず」の雰囲気が出ないので "Okazu" で終わりました。他にも「うむにー」。芋を煮てどろっとした甘いものですが、これまた "mashed sweet potatoes" と言うのは、スイートポテトのようになり、「うむにー」の感じとは違う気がするので、 "Umuni"。「タルガヨー」「カーブチー」「オートー」などの柑橘類は、すべて "an orange" でまとめては、それぞれの種類の良さが表されていないので、うやむやにして終わりました。
こうやって考えると、食文化はその土地独特のものであるので、食の名前というのはその土地の名前でしか呼ぶことができないのではないかと思います。言葉は文化といいますが、まさしく、食言葉は食文化と言えるのではないでしょうか。
昨日も「みそ(ごはんにつける味噌)が出たよ。」という生徒ちゃんと "Rice and Miso"と言いながら、なにかが違うよねと笑い合っていました。英語の練習にはあまりならないなと思いつつ、毎回、給食の献立を教えてもらうことを楽しみにしている私です。
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