語感を研ぎ澄ます
語感の鋭い生徒ちゃん(小学5年生女の子)がいます。単語帳の中で、違う英語で同じ日本語訳のついている単語を見ると、「この単語とこの単語の意味はどう違うの?同じ日本語が書いてあるよ。」と聞いてくれます。
質問してくれるということについて、どんな些細なことでも、誰からのものでも嬉しいのですが、彼女の語感の鋭さを感じる質問には、感心させられると同時に、こう来たか!と嬉しくもなってしまいます。使い分け方とニュアンスの違いを説明すると、そうなんだ〜と嬉しそうな表情をしてくれるので、その顔を見るまでは、納得してくれるように答えられているのか、自分の語感を試されているようで、内心ドキドキしています。
そんな彼女には、もう少し大きくなったら、ぜひ英英辞典を使ってほしいと思っています。(そして、英英辞典の楽しさを共有したい!とも思っています。)
質問と言えば、語源や語形成についてもよく聞かれます(特に高校生)。語源を知ることで、その単語に親しんだり、新たな発見がようです。(思いも寄らないような質問については、私自身の宿題にさせてもらうことも多々ありますが!)
語源の記載されている辞書や単語帳を紹介すると、他のものより興味を持ってくれることが多いようにも思います。
このところ、英文和訳、記事要約(和→和)、レポート作成(日本語)など、日本語での文章作成のお手伝いをすることも増えてきました。自分の日本語力も問われるので、辞書を引き引き確認したり、英語との相違点などを再発見したり、これもまた私にとっては楽しい時間となっています。
言語力を高める際、語彙数の多さ、語の組み合わせやつながり(コロケーション)などの言語知識も重要だとは思いますが、その語がどのような文化的背景を持ち、どのような気持ちをこめて使うものなのか理解し、それを自分の置かれた場面と気持ちに照らし合わせて使うことは、さらに重要ではないかと思っています。
日常的に使う上でも、教えるという場面においても、常に言語感覚を鋭くしていられるよう意識していたいと思っています。
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