"in advance"
タイトルの " in advance "は、「前もって」の意味です。
この表現について、先月行われた自転車レース「ツール・ド・おきなわ」で、通訳ボランティアを務めたときの話を書こうと思います。
その日は、オランダからのナショナルチームを那覇空港に迎えに行き、バスに添乗し、ホテルのチェックインを手伝うところまでを担当させていただきました。
ホテルに無事到着し、チェックインする運びとなりました。パスポートの提示、朝食会場や朝食時間の説明なども終わってホッとしたときに、フロントの方から「もう一点、通訳をお願いします」と言われました。それは、チームメンバーのうち、一人分だけ追加予約されていたため、追加分の宿泊費を今、精算していただきたいという内容でした。
そのときの、フロント担当、チーム監督、私の会話です。
ホテル:「○○様が追加予約されているのですが、宿泊費のご精算がまだお済みでないので、事前精算をお願いいたします。」
私: "○○ made a reservation by herself, so her accommodation fee has not been payed yet."
監:"It makes sense."
私:"They would like you to pay the accommodation fee in advance"
監:"What?"
私:"Could you please pay the hotel fee in advance?"
監:"In advance?"
私:"I mean, now."
監:"OK."
私の発音が悪かったのか、表現の仕方が悪かったのか、通じなかったことを反省しつつ、その日の任務は終了しました。帰宅後、夫にそのことを話すと、彼がオランダに行った時にも、同じように "in advance" が通じなかったというエピソードを、驚きながら話してくれました。
この表現は、オランダでは使われない表現なのか、夫が出会ったオランダ人と私が話したオランダ人の両方がたまたま知らない表現だったのか、私たちにとっては耳慣れた米語特有の表現なのか(辞書で調べたのですが、今のところ不明です)わかりません。
ですが、私にとってこの日の会話は、会話するお互いにとって、英語が第一言語ではないということは、このような「通じ合わないこと」が起こりうるのだと気付かされた、おもしろい経験となりました。英語は世界共通言語とはいえ、自分の知っている表現が世界中で通じる表現とはもちろん言えないし、逆もまたあるのだということを身をもって教えられるとともに、それを頭に置いておきながら英語を使うことも大切なことだと思わされました。
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