筆記体と三角関数

アルファベットの表記には、ブロック体と筆記体があります。私の学校では、アルファベットの学習時、ほぼ同時期に両方の字体を習い、単語を書き始めてからその後はほぼずっと、英語の授業は筆記体で受けていました。


高校生になり、数学の授業で三角関数を習いました。いわゆる、サイン・コサイン・タンジェントです。サイン(sin)、コサイン(cos)、タンジェント(tan)を表す場合、それぞれの英語の頭文字を筆記体で書いた形/s/, /c/, /t/ がたどる三角形の辺が、[分母]分の[分子]となると習った覚えがあります。


最近、家庭教師でおじゃましている高校生と一緒に、受験対策用に数学の問題集を解いているのですが、三角関数や三平方の定理でつまずいてしまいました。三角関数の辺について、記憶があやふやなので、「三角関数はね、筆記体の書き順の・・・、」と説明して復習を促したものの、あまりピンときていない様子なのです。というのは、彼は筆記体を習っていなかったので、まず筆記体のsとはどんな形なのやらというところから、スタートさせなければいけなかったというわけなのです。


そういえば、ブロック体のみ教えている学校が多いことを、ここ何年も感じていました。とはいっても、ブロック体が読み書きできれば、英語の学習上、なんの不自由もないと思うので、筆記体を学ばないという授業の流れも、そんなものなのかなくらいにしか思っていませんでした。しかも、このような英語とは離れた場所で、筆記体を習っていないことへの弊害が出てくるとは思ってもみませんでした。


知識というのは、思わぬところでも役に立つこともあるという実例の一つかもしれません。「何事も知ってて損はない」という言葉が、ふと頭に浮かんだ瞬間でもありました。


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