出身地とは
今日、とある書類を受け取りました。そこには、申請書類に記入した「本籍地:広島」が明記されていました。
今日付でその書類を受け取ったのは、私を含め36人でした。統計によると、県内者が18人、県外者うち外国人が8人(?)だったそうです。私は、県外者かつ日本人である残りのうちのひとりということになります。
私が県外者グループに入っていたのは、本籍地が県外だったという判断によるものだと思います。しかし、本籍地は動かせます。今の本籍地は、住所と同じ場所にしようと、結婚する際に夫と相談して、広島にしました。それまでの本籍地は、父方のルーツである、けれども住んだことはない京都でした。ということは、広島に住んでいた長い期間、データ上の私は県外者だったということなのだろうかと思いました。
住んでいる期間の長い短いに関係なく、本籍地の場所で「そこの出身の人」になってしまう不思議な気がしました。また、今回も引越の際に、本籍地を沖縄に動かしていれば、私はこのたび県内者のくくりに入っていたのだろうかと思うと、さらに不思議な気分にもなりました。
「出身地」という定義は、難しいと思っています。
国土交通省の定義では「15歳くらいまで、最も長く住んでいた場所」だそうです。しかし、何度も転居している人にとっては居住期間がどんぐりの背比べとなるかもしれません。また、自分にとって思い入れが強い場所、その後の人生にとってルーツとなる場所は、たとえ居住期間は短くても、出身地と言えるような気もします。
私にとっても、出身地ははっきりした答えを持っていない難問です。生まれは兵庫県ですが、大阪にも住んでいました。広島は、私の人生の大半を過ごした場所です。ですが、兵庫のことはほぼ知りません。長く住んでいたといっても、広島弁や広島の文化については、地の方に教えてもらうようなことも、いまだにたくさんあります。家庭で引き継いでいくような風習は、「大阪版少し+京都版ほとんど」のような家庭で育ちました。
そうはいっても、どこも同じくらい大切な場所なので、出身地はと問われると、兵庫も大阪も広島もと答えたくなってしまいます。結局のところ「生まれは兵庫ですが、大阪でも育って、それからほとんどの期間、広島で育ちました」という長いお答えをしています。もしも沖縄を離れることがあれば、その後は「沖縄でも暮らしていました」と付け加えたいと思います。
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