forはtoより重い?
先日の大人レッスンで、第四文型の話になりました。
【主語+動詞+第一目的語(〜に)+第二目的語(〜を)】の文型です。この文型は、【主語+動詞+第二目的語(〜を)+前置詞句(for / to +第一目的語】に書き換えができます。
この書き換えのときに、for か to かは動詞の種類によって変わりますと説明したところ、一覧で覚えるべきですかと聞かれました。前置詞は、まる覚えするよりも感覚的な意味をつかんで、その上で例外が出てきたらそれをおさえていく方が、知らない言葉が出てきたときにも応用ができると思いますとお答えしました。
前置詞の感覚というのは、例えば、at は細かい点を指している感じ (arrive at: ある地点にたどり着く)、on は続いていく感じ (keep on: その状態を続ける)、up は行動を最後まで終わらせる (eat up: 食べつくす)のような感じです。
先ほどの for か to かですが、to はまっすぐな方向を示す (go to: 〜へまっすぐ行く)、for は何かへ向かう(name for: 〜にちなんで名前をつける)や、理由をあらわすという、少しの違いがある気がします。その違いを、第四文型で見てみました。
I give him a pen. → I give a pen to him.
I get her a flower. → I get a flower for her.
ここの to と for の違いですが、to は単純に方向性を(彼へ)、for も方向を示しつつ、気持ちもこめている気がします(彼女のために)。この感覚は持論ですが、それをお話すると、「for は to より重いんですね!」との意見をいただきました。なるほど。
そのような感覚は、各々の感じ方で違ってはくると思いますが、その引き出しを自分で増やしていくと、単に熟語を覚えるより、使える言葉が増えていく気がします。
ただし、言葉のルールには例外がつきものです。
for は気持ちのこもっていない、ただ単に方向を示す "bound for 〜" (〜へ向かう)、 "substitute for 〜" (〜の代わりに用いる) などもあります。forward からの派生かと思ったり、違うかもと思ったり。
ルールを探すのも楽しいですが、例外を見つけて、またそこから新たな方向を探っていくのも、また楽しいものです。
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