英検について、思ったこと。もうブレない。もう迷わない。
一昨年あたりから、生徒ちゃんの口からもお母様方の口からも「英検」という単語が今までよりも出てくるようになったように感じていました。
今までは、中学生や高校生の生徒ちゃんが、受験に向けて資格を取りたいからとか、受験の際、英語試験の加点になるからなどの理由で英検受験をしていましたが、英語学習の低年齢化につれて、英検受験も低年齢化、しかもその傾向は加速しているようにも思われます。
そのため、英語学習が「英語力を身につけるため」ではなく「試験に合格するため」のものになってきているような気がしています。そのことに疑問を感じつつ、時代の流れに乗らなければいけないのかとモヤモヤしたものも感じていました。
(小学校で○○ちゃんが○級受けてたよ。) (同じクラスの○○ちゃん、○級持ってるんだって。)「だから自分も受けたい。」
その小学生たちの声にどう対処していいのか、迷った数ヶ月でした。
もちろん、今までも英検を受けたいという生徒ちゃんはいました。受けるにあたり、「英検は合否が出るけど、それを目的に受けるわけじゃないから。このレベルくらいの単語が読めるかな?聞けるかな?文法がわかってるのかな?って試してみるだけだから。英語の勉強の進み具合を人と比べられないように、何級持ってるかも人と比べないで。」と話してきました。それまでに身につけたであろう目に見えない英語力を、具現化できるひとつの手段として使えればいいくらいのものとしか思っていませんでした。なので、受ければ受かるだろう、これくらいの力はついているであろうという生徒ちゃんにだけ、英検受験を勧めてきました。結果、ほぼ対策はしないまま、全員合格。
しかし、今回については、ここ最近の「受けたい」熱に負けてしまい、「受けてみようか」と言ってしまったのです。英検を受けるほどの内容を丁寧に教え込んでいない自覚はありましたが、もしかして爆発的に学習意欲が増える子も出てくるかもしれないという淡い期待もしていました。
とは言うものの、試験日は迫ってくるので、そこからは、試験のための対策をする日々でした。私のやりたかったレッスンは、これではないという葛藤もありましたが、受験料を払ってもらっている以上、形にして送り出さなくてはという思いもありました。
結果は散々なものでした。
そして、「試験のためのレッスンはやめよう。」と原点に帰りました。試験に合格させたい訳ではない、名ばかりの実績がほしい訳ではなく、ただ純粋に英語力を身につけさせたい。私が教室を卒業して、個人で英語レッスンを始めたときの思いを思い出しました。
数多いる英語講師の中から、ワカコと英語がしたいと言ってくれる生徒ちゃんに自分の信念は曲げず、寄り添っていきたいと思います。
そんな私の決心も知らず、「次は合格するさー」と無邪気に言ってくれる生徒ちゃんの期待には、やはり応えたいと思いながら、これからの自分のやるべきこと、反省すべき点を洗い出し、心機一転がんばっています。
今回の一連の流れは失敗だったかもしれませんが、迷いを断ち切るいい機会になりました。
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