もちろん、英語と日本語は違う
英語のレッスンをする中で、生徒ちゃんに「英語は日本語と違うんだから」とよく話してい(るんだそうです)ます。
日本語以外の言語の中で、日常的に見聞きすることが最も多い英語だからこそ違う言語であることをしっかり認識してほしい、なじみがあるからこそ真剣に向き合ってほしいという思いから、無意識にその言葉が出てくるのだろうと思います。
語順などの文法の違い、音の違い、文章構造の違いはもちろんのこと、他にも言語としての性格の違いはあると思います。
ここのところ翻訳のお仕事をいただく機会が多く、毎回、英語から日本語、日本語から英語、どちらの場合も、ぴったりの語彙と出会ったときの嬉しさ、それまでのもやもやを感じる作業はなかなか楽しいです。無味乾燥な言葉の羅列ではなく、原文を読み込み、書いた人の気持ちに丁寧に向き合いたいと思っています。
訳していて思うのは、日本語には、言葉の中に使い手と受け手との暗黙の了解なる点が多い気がすることです。一つの言い回しで、状況や心の動きを説明できる言語なのかもしれません。なので、そのまま英語に訳すと、事実だけを並べているような文になり、間違ってはいないけれど何かが違うというような文になる場合もあるのではないかと思うのです。どうしてそうなったのか(状況)や、行動の元になる気持ち(心の動き)まで説明すると、日本語1文に対して、英語訳3文になることもあるかもしれません。逆に英語にある感情をすべて日本語に訳すと、まわりくどい文ができあがるかもしれません。
それこそが、日本語と英語の最大の違いのような気がするのです。
今、詩的な英語を日本語訳にする作業と、事実説明の英語を日本語訳にする作業を並行しています。詩的な文は、感情をどれだけ集約して感情表現を含む日本語にするのか、説明の文はどれだけ忠実にわかりやすい日本語にするのか、違いがはっきり感じられておもしろいです。
母語の日本語とはいえ、ぴったりの言い回しが出てこないこともあり、やはりもやもやもしています。日本語の語彙量を増やすべく、読書量を増やしたいと痛感しているところです。
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