「〜いる」の落とし穴(推論)

英語には、2種類の動詞があります。be動詞と一般動詞です。

be動詞は、「ある」「いる」などと訳されます。例:"I am in the living room."(私は、居間にいます。)

一般動詞は、be動詞以外の動きを表すものです。例:"I play tennis."(私はテニスをします。)

ほとんどの英語の文は、主語+動詞(+ほにょほにょ←目的語など。動詞によっても変わる。)で成り立っています。動詞の場所に、be動詞と一般動詞が同時に来ることはできません。(進行形や受動態は一般動詞の変形なので、be動詞が入っていますが一般動詞の類に入れます。)


先日ある大学生が、"I enjoy 〜."と書くべきところを "I am enjoy 〜."と間違って英作文した話を聞きました。be動詞と一般動詞が同時にくることを理解していなかったのか、たまたまのケアレスミスなのか、それはよくわかりません。


今日のレッスンで、"I swim in the river."という文を過去形にする練習をしたときの話です。答えを聞いたら "I was swam in the river." となっていました。be動詞と一般動詞が同時に来ることはできないことをきっちり理解している方の間違いでしたので、意外な気がしました。

続きを見てみると "I like reading." は "I liked reading."に正しく過去変換できたのですが、"I go to school." は "I was went  to school." になっていました。理由を考えてみました。


以下、推論です。

"I swim in the river." の日本語訳は「私は川で泳いでる」(正確には「泳ぐ」ですが、口語っぽく表しました)になります。

"I go to school." は「私は学校に行ってる」

"I like reading."は「私は読書が好き」

上2つは、上記の訳だと「泳いで+いる(=泳いでる)」「行って+いる(=行ってる)」という「いる」が入っています。3つ目の「好き」は「好きで+いる」とはなりません。

もしかすると、その「いる」に引っ張られて、「いる」=be動詞というところから、過去形にするときにbe動詞をいれたくなったのかもしれません。


その推論を、上述の大学生の事例に当てはめると、 "I am enjoyed 〜."も説明をつけられるかもしれません。

その人の頭の中で、この文が「私は○○を楽しんでいる」となっていたら、この「いる」に引っ張られて "am" がどこからか現れたという推測ができます。


もしこの推論が正しければ、「〜いる」と言えそうな動詞が出てきたときに、この「〜いる」は意味上だけのものであって、動詞としての存在を文中で表さなくてもよいという意識づけをしていけば良いのではないかと思います。そうすれば、このような間違いは減ってくると思います。

日本語にはあって英語にはない語感、英語には合って日本語にはない語感。それぞれを比べながら、それぞれの言語特有の語感に着目するのも、学習過程の楽しい一面かもしれません。


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