俳句とhaiku
先日、英語詩を専門とするアメリカ人のお友だちと、俳句や短歌について話していました。
数年前に俵万智さんの講義をきいてから短歌に興味が湧きました。限られた文字数の中で、いかに気持ちを表し、美しい語を選び出すかというのは、とても繊細な作業にも思われます。そして、日本の短歌を忠実に英訳している人がいることも聞き、短歌の英訳にもいつか挑戦してみたいと思っていたので、とても興味深い話題でした。
アメリカでは、日本語で俳句を作ることと、英語で俳句を作ることの比較研究をしている研究家もいるそうです。また英語詩には、日本の俳句に影響を受けているところも多々あるそうで、そういった研究も進められているそうです。
日本語と英語の俳句の違いを少し教えてもらいました。
まず、日本語は17文字、英語は17音節で作られます。音節とは、母音のかたまりで数えるものです。例えば、appleだと2音節、bananaだと3音節になります。そうすると、日本語よりも英語の方が単語数が限られると思ったので、どのような単語選択がなされるのか聞いてみました。
すると、英語の俳句は、そのほとんどが名詞(句)と形容詞で構成されるとの答えでした。日本語は、ほとんどの俳句の中に名詞も動詞もありますが、多くは動詞で同音異義語を使うなどして、情景を表し、そこに気持ちを反映させると言われています。
名詞ばかりだと、俳句が無機質になるのではないかと疑問に思ったところ、英語では名詞にイメージを投影させると言われました。
動詞に気持ちを込める日本語と、名詞にイメージを映す英語の、これは言語としての違いかもしれません。
「古池や 蛙飛び込む 水の音」(松尾芭蕉)
"Old pond / Frogs jumped in / Sound of water" (小泉八雲 訳)
今月、俳句を始めとした英語詩の作り方を学ぶ予定なので、また後日、新たな発見を記したいと思います。
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